焼却灰から最大890ベクレル 東海市が調査結果

中日新聞 CHUNICHI WEB 2012年4月18日
焼却灰から最大890ベクレル 東海市が調査結果
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 東海市は十七日、県市長会で、姉妹都市岩手県釜石市から持ち帰った震災がれきや焼却灰の試料の放射性物質調査の結果を発表した。焼却灰からは最大で一キロ当たり八九〇ベクレル、がれきからは同一九七ベクレルの放射性セシウムが検出された。東海市は専門家二人に結果を評価してもらい、県から受け入れ要請があったときの判断材料とする。

 岩手沿岸南部クリーンセンターの焼却灰からはセシウム134が三六〇ベクレル、セシウム137が五三〇ベクレル検出された。半減期は134が二年、137が三十年。137の方の割合が高く、高い線量が今後も続くと予想される。センターは最新設備で灰を燃焼させて圧縮しており、東海市は「放射線量が濃縮されて高くなった」とみている。

 釜石市鵜住居(うのすまい)地区の仮置き場の紙袋などからは、最大一九七ベクレルが検出された。木材や紙など分別が済んだ片岸地区は最大九五ベクレルにとどまった。

 焼却灰とがれきは、鈴木淳雄市長らが四〜六日に釜石市を訪ね、試料を採取し、持ち帰った。

 三重県などは、がれきを受け入れる際のがれきに含まれる放射性セシウムの基準値を一キロ当たり一〇〇ベクレル以下とする方向。関西広域連合大阪府などは焼却灰を二〇〇〇ベクレル以下と決めている。国の焼却灰の基準は八〇〇〇ベクレル以下だが、各地がより厳しい基準を設けている。 (有川正俊)