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ロイター
核廃棄物の新しい中央貯蔵施設が必要=米専門委員会
2012年 01月 27日 11:07
http://jp.reuters.com/article/jp_quake/idJPjiji2012012700322

 【ワシントン26日ロイター時事】米国の核廃棄物処理に関する連邦委員会は26日、使用済み核燃料を貯蔵する新しい中央施設を緊急に設けるとともに、福島第1原子力発電所の事故が米国の使用済み燃料貯蔵の安全性にとって何らかの意味合いを持つかどうか調査する必要があるとの報告を発表した。
 この委員会は、ネバダ州のユッカマウンテンに核廃棄物を貯蔵する計画を棚上げにしたあとオバマ政権が設置したもので、元連邦議員のリー・ハミルトン氏と元国家安全保障担当大統領補佐官のブレント・スコウクロフト氏が共同委員長を務めている。
 米政府は、国内104基の原子炉から過去何十年かの間に排出された6万5000トンに上る核廃棄物の貯蔵に頭を痛めている。現在は福島原発と同様に、それぞれの原子炉の敷地内にためられている。
 共和党は、ユッカマウンテンに数十億ドルを投入したのに貯蔵施設が稼働する前にこれを閉鎖しようとしているとして、政府を批判している。
 同委員会の報告は、米国は長期的な貯蔵場所を見つける必要があるが、同時に、少なくとも1カ所の暫定的な貯蔵施設が求められる、とのこれまでの見解を改めて示した。
 また、貯蔵に関する新しい戦略が必要なのは、安全で恒久的な廃棄物貯蔵所を見つける全ての仕事を、廃棄物を生み出すのに関わらなかった将来の世代に押しつけるのを回避するのが今の世代の基本的、倫理的な義務であることも理由の一つだとしている。