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河北新報社 2012年03月22日木曜日
避難区域再編 楢葉全域「解除準備」に 川俣は分割案拒否 
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復興庁福島復興局は21日、福島第1原発事故の避難区域の見直しで、福島県楢葉町の全域を避難指示解除準備区域に指定替えする方針を町に伝えた。同県川俣町にも同日までに居住制限、避難指示解除準備の2区域に再編する考えを示した。楢葉町の草野孝町長は基本的に受け入れ、川俣町の古川道郎町長は現時点での受諾を拒んだ。
 草野町長は方針を受け入れる条件として、「新たに避難指示解除準備区域に指定されれば町への出入りが自由になり、防犯態勢を確保しなければならない。そのための準備期間が必要で再編時期を4月中旬に延ばしてほしい」と政府に求めたことを明らかにした。
 古川町長は受け入れ拒否の理由として、区域の線引きや再編時期が具体的に示されなかったことを挙げた。
 楢葉町は住民説明会を開き、政府方針を伝える。インフラが復旧して定住できるまでの間、町民に通行証を発行することも考えている。
 避難指示解除準備区域は放射線量が年20ミリシーベルト以下で住民の早期帰還を目指し、居住制限区域は20ミリシーベルト超50ミリシーベルト以下で一時帰宅できる。政府は50ミリシーベルト超で長期間帰宅できない「帰還困難区域」と合わせ、現行の避難区域(警戒区域計画的避難区域)を3区域に見直す方針を示している。
 楢葉町は町の大半が警戒区域でほぼ全町民が避難している。川俣町は山木屋地区が計画的避難区域に指定されている。